万能な情報整理アプリ『notion』の紹介と使ってみた感想

情報整理のツールといえばEvernoteやConfluence、Trelloなど色々ありますが、
最近話題になっているのは「notion」ですね。
私も気になって数ヶ月ほど使ってみたので、
簡単に使い方や感想をまとめてみました。

使い方

最も基本的な使い方は他のメモツールと同じように、
リッチテキストを使った文書作成です。

basic

markdownを始め様々なショートカットが用意されているので、
手早く体裁を整えつつメモできます。
notionでは「/」を打つと各ショートカットにすぐアクセスできます。

shortcut

なおショートカットの詳細は以下をご参照ください。
Learn the shortcuts

またカバーやアイコンも設定できるようになっていて、
上手く活用すればwikiや社内向けポータルにも使えます!

portal

ちなみに他のツールをがっつり使っていて今さら乗り換えなんて
出来っこない、という方は、主要なアプリからのデータimportも
可能ですのでご安心ください。

import

私もTrelloからimportして乗り換えましたが、
若干のデータ編集は必要だったものの、そこまで労力は掛かりませんでした。

notionならではの機能

ここまでの機能であればEvernoteやConfluenceといった
他のツールでも良さそうですが、notionが他と違うのは
データベースと呼ばれる機能です。

例えば以下にとあるプロダクトのロードマップ情報を
表にまとめたデータがあります。

table

notionではこうしたデータベースの情報を、以下に示す通り
各データが持つ任意のプロパティを軸に、様々な形式で表示できます。

「Status」を軸にボード形式で表示。

board

「Timeline」を軸にカレンダー形式で表示。

calender

「Timeline」を軸にガントチャート形式で表示。

chart

また例は変わりますが、以下のように
カバー画像を強調したカード形式でも表示できます。

card

シンプルなリスト形式もあります。

list

さらに強力な機能として、notionの表には
Excelのような関数が備わっています。
以下の例では「Weighted Grade」列に「Final Grade」列と
「Weighting」列の値を掛け合わせた数値が入るよう、関数を設定しています。

function

料金

料金体系は以下のようになっていて、
個人で使う分には無料のもので十分な内容になっています。

pricing

なお最新の料金体系は以下をご参照ください。
Pricing

Trelloより良かった点

Trelloユーザの方向けにご参考として記載しますと、
私がTrelloより優れてるなと思ったのは以下3点です。

  • 一週間のタスクを俯瞰したいとき、notionのカレンダーの方が視認性が高い
  • タスクを整理するときはTrelloのようなボードよりテーブルの方が楽
  • ボードとして整理したタスクを別の列を軸としたボードや表などにでき、タスクの分析が容易

参考情報

より詳しい使い方を知りたい方は以下の記事が参考になります。

lifehacker – Notion活用術の記事一覧

まとめ

私はnotionを使い始める前はTrelloを中心に
タスクや情報の整理をやってましたが、
今はnotion一本でだいたいのことを済ませるようになりました。
それくらいnotionは万能で便利なアプリだと思っています。
少しでも興味が湧きましたら、無料ですので気軽に試してみてください!

Trelloを使った私的タスク管理術 その3(カンバン方式とGTDの活用)

Trelloの活用例(カンバン方式とGTDの組合せ)

これまで二回分の記事ではTrelloの基本事項、カンバン方式の概念、
Getting Things Done (GTD) の概念について触れてきました。
Trelloを使った私的タスク管理術 その1
Trelloを使った私的タスク管理術 その2 (GTDとは)

今回は私なりに実践しているTrelloのタスク管理術として、
カンバン方式とGTDの考え方を利用したTrello活用法をご紹介します。
色々ツッコミどころがあるかと思いますが、
Trello利用のご参考にして頂けると幸いです。

基本方針

と言ってもやっていることはシンプルで、
同じボード上にカンバン方式っぽいリストと
GTDっぽいリストを作成するだけです。
具体的には下の画像みたいな感じになります。

Sample Board

“TODO”, “Doing”, “Done”リストがカンバン方式に、
その他”Inbox”, “Waiting”, “Someday”, “A Project”リストなどは
GTDに則ったものです。
私はこのように自分が持っているタスクを
俯瞰して確認できるように整理しています。
こうすることで複数案件を掛け持ちしている場合でも、
バランス良くタスク処理できるようにしています。

運用方法

上記で述べたリストの運用ですが、以下のように行っています。

  • 各リストのメンテナンス(毎晩実施)
    • Inboxに入っているタスクを適切なリストに分配
    • Somedayから右のリストを一通り確認し、
      翌日のタスクをTODOに配置
  • タスクの実行
    • TODOに入っているタスクから実行するものをDoingに移動
    • タスクが完了したらDoneへ移動
    • 他の人へ移譲した場合はWaitingへ移動し、進捗をウォッチ
  • タスクの追加
    • 新規にタスクが発生した場合は即座にInboxへ追加
    • 誰かからの依頼、自分の思いつきなど、何でも追加
    • すぐに処理できるタスクであればTODOかDoingに配置

おわりに

Trelloの活用法について三回に渡りまとめてみました。
私が紹介した活用例はあくまで一例ですので、
是非ご自分に合った方法を探してみてください。

ちなみにタスク管理で大事なことは

  • タスクを頭から追い出して忘れられるようにする

  • 忘れていても適切なタイミングで適切に処理できるようにする

  • 一日の仕事量を定量的に把握し、制御可能にする

上記三つを実現できれば何でも良いと個人的には考えています。
なので、もっと使いやすいツールや手法があれば
是非そちらも試してみたいと常々思っているところです。

またおまけとして、タスク管理以外のTrello活用法として
私は以下のような使い方をしています。

  • 地域ごとにお勧めの飯屋をリストとして整理
  • 積読している本をリストアップし、カテゴリごとに分類して管理

この他にもTrelloで簡易的なWikiを作ってみるのも良さそうですね。

Trelloを使った私的タスク管理術 その2 (GTDとは)

前回はTrelloの基本とカンバン方式の概要についてご紹介しました。
今回は強力なタスク管理手法 “Getting Things Done (GTD)” について
触れたいと思います。

GTDの基本概念

GTDは簡単に言うとToDoリストを作成してタスク管理しましょう、が基本です。
しかしGTDにおいて最も重要な点は、頭の中にある「やらなきゃ」であったり
「いつかやってみたい」といったあらゆるタスクを全て外に書き出して記録し、
頭から無くしてしまう、ということにあります。

処理しないといけない事柄をいつまでも頭の中に抱えるというのは、
少しずつですがストレスとなって蓄積していきます。
そういった要素を脳内から排除し、もっと生産的であったり創造的な思考に
脳の労力をまわせるようにしよう、それがGTDの肝となる考えです。

GTDの仕組み

GTDは以下のリストを作成し、各タスクを適切なリストで管理します。

インボックス

インボックスにはありとあらゆるタスクを書き出します。
初めてタスクを書き出す際は、頭の中にあるタスクを
全てインボックスのリストに列挙していきます。
このときタスクの種類は問いません。
大事なのは頭の中を空っぽにすることです。
ただ、各タスクはできるだけ具体的な行動に落とし込みましょう。
抽象的なタスク名では、次に何をすべきか不明瞭になってしまいます。

また一度GTDを使い始めてからも、思いついたタスクはすぐに
インボックスへ書き出し、頭の中に留めなくてよい状態にします。

タスクを書き出した後は、以下のフローに沿って処理していきます。

  • そのタスクは2分以内に完了出来る→今すぐ実行
  • 2分以上かかる→誰かに任せる or その他の適切なリストに入れる

次にとるべき行動

「次にとるべき行動」リストには、その日取り掛かる予定のタスクを列挙します。
基本的にあるタスクが完了したら、
このリストから次にすべきタスクを選択します。

連絡待ち

このリストには他人に任せたタスクであったり、
誰かからの連絡まちで処理がストップしているタスクを列挙します。
ここにタスクを記録しておけば、適切なタイミングで
リマインドを送ることができます。

プロジェクト

プロジェクトリストは、達成すべき目標のために
複数のタスクをこなす必要がある場合に作成します。
例えば「新居に引っ越す」というタスクを考えたとき、
そのタスクには「新居を探す」、「荷造りする」など
多くのタスクが含まれています。
そういった場合にプロジェクトリストとして
関連するタスクをまとめておきます。
そうしておかないと、例えば引っ越しプロジェクトの場合
引っ越すためにどれだけのタスクが残っているのか、
進捗はどうなっているのか、などを簡単に把握できませんよね。

いつかやる/多分やる

このリストには「重要でない」かつ「緊急でない」タスクを入れておきます。
主にこちらのリストには、将来的に実行するかもしれないような、
温めておきたいタスクを列挙します。

リストのレビュー

列挙した各タスクは定期的にレビューする必要があります。
レビューをしなければ、次にとるべき行動リストへ適切なタスクを
割り当てることができませんし、する必要のなくなったタスクが
いつまでも残る、といった状態になってしまいます。

ちなみにどのGTD解説サイトでも週次レビューをするよう書いてありますが、
私の場合は新しいタスクの発生やプロジェクトの状況変化が日々起こるため、
日次レビューを通して各リストをメンテナンスしています。

おわりに

今回はGTDについて簡単に触れさせて頂きました。
次回はこれまでご紹介した考え方(カンバン方式、GTD)を踏まえ、
私がTrelloを活用して実施しているタスク管理手法について
ご参考までに紹介させて頂く予定です。

参考資料

GTDについてより詳しく知りたい方は以下をご参照ください。

Trelloの知っておくと便利な機能 その2

前回はカード作成時のTipsをご紹介しました。
今回は作成済みカードの編集で役立つTipsをいくつかご紹介します。

カードタイトルの編集

カードの上で”e”キーを押すと別画面を開かずに
タイトルの編集ができます。

title editing

ラベル付け

カードの上で”l”キーを押すとラベル選択画面が開き、
ラベル付けができます。
ちなみにカード作成時に使える”#{ラベル名 | 色名}”は
作成済みカードに対しては今のところ利用できません。

labelling part1

またショートカットとして数字キーにラベルが
対応付けられており、カード上で数字キーを押すことでも
ラベル付けができます。
例えばカード上で”1″を押すと緑のラベルが付与されます。

labelling part2

期限の設定

“d”キーを押すと期限設定画面が開きます。
カレンダーからの日付選択、時刻の記入が行えます。

setting due date

カードのアーカイブ

カードの上で”c”キーを押すとそのカードをアーカイブできます。

archiving cards

チェックリストの作成

コピーした複数行に渡る文字列を
チェックリストにペーストしてエンターを押すと、
各行に対応するチェックリストが作成されます。

creating checklists

添付資料の追加

カードの詳細画面を開いた状態で
コピーしたURLを”Ctrl-v”で貼り付けると、
そのカードに添付資料としてコピーしたサイトのリンクを作成できます。


attachement

以上、私がよく使うTrelloのTipsでした。
下記公式ブログでもTrelloの新機能やTipsを紹介しているので、
興味のある方は是非読んでみてください。
Trello公式ブログ

Trelloの知っておくと便利な機能 その1

私は日々のタスク管理やアイデア整理にTrelloを活用しています。
Trelloはマウス操作だけでも十分使えますが、
ショートカットなどを知っておくとより使い勝手が増します。
そこで、今回は私がよく利用している便利機能をまとめてみました。
ちなみにTrelloの活用方法についてはググるとたくさん情報が見つかるので、
そちらをご参照ください。

今回はカード作成時の便利機能を中心に紹介します。

カードの新規作成

既に作ってあるカードにカーソルを合わせて”n”キーを押すと、
その下に新しいカードを作成できます。

new card creation

カード作成と同時にラベル付与

新規カード作成時、タイトル冒頭に”#{ラベル名 | 色名}”と入力し
Enterキーを押すと、カード作成と同時にラベルを付与できます。
ちなみにラベル名、色名共に前方検索で該当ラベルを拾ってくるので、
フルネームで入力しなくても大丈夫です。

labelling

カード作成時に位置を指定

新規カード作成時、タイトル冒頭に”^{位置番号}”と入力し
Enterキーを押すと、カード作成時のリスト内における位置を指定できます。
一番目と最後については”^t[op]”や”^b[ottom]”でもいけます。

locating

複数カードをまとめて作成する

新規カード作成時のタイトル入力において、
改行の入った複数行にわたる文章を入力してEnterを押します。
すると一行が一つのカードとして扱われ、行数分のカードが作成されます。

multi cards creation

カードを一つずつ作成するのが面倒なときによく使います。

コピペによるカード作成

複数行の文章をクリップボードにコピーして
Trelloの画面上でペーストすると、一行目をタイトルに、
一行目から最終行までをカードの詳細に記載した状態で、
カードが新規作成されます。
作成先のリストはマウスカーソルが置いてあるリストになります。

copy and paste

カード作成でよく使うのはだいたい以上です。
「その2」では作成してあるカードの編集を中心に
便利機能をまとめてみたいと思います。